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執筆者の写真原圭佑

ギアペグのメリットと交換時に知っておきたい事➁

ではここからはギアペグ交換依頼時の注意点を個人的な意見でご説明致します。

まず、通常のペグ、ペグ穴は共に木材のため、両方を専用の工具を使用して、適切に加工してフィットさせていきます。

ただギアペグは木材ではないので、こちらを削ってペグ穴にフィットさせることは、恐らくやめた方が良いです。通常のペグカット用の工具では刃が痛むでしょうし、綺麗に加工出来ないでしょう。

そうすると、ギアペグの足サイズは決まっているので(上記写真部分)、ペグ穴の方をリーマーと言う専用工具(こちらも角度1:30)を使用して加工して合わせなくてはならないのです。

元々の楽器のペグ穴がこの1:30が使われていたのなら、まだ楽(元の穴がギアペグより大きすぎなければ...)なのですが、これが違う角度のリーマーが使われていると、さぁ厄介です。


ヴァイオリンは1:30か1:20の2種類が主流ですが、時折、特に古い楽器はそれとは違うもので開けられているものも珍しくありません。じゃあ、そのまま1:30で加工すれば良いのでは?と思うのですが、そうすると1:30がぴったり合うまでペグ穴を削り続けなくてはなりません。うまい事ギアペグの太さに間に合うペグ穴になればラッキーですが、中々そうはいきません。最悪のケースとしては、ペグ穴がほんの少しでも大きすぎるとペグは一気に奥まで入り過ぎて結果スカスカでフィットせず使えません。その場合、一度穴埋めをして再度ギアペグに合わせて、ペグ穴を開けます。(これが一応一番コストがかかるパターンですが、その分綺麗にフィットさせる事が可能となります)


そうしたこともあり、ご依頼を頂く際、まずはその楽器のペグ穴の状態を確認することが必須となります。もちろんいきなりその場でペグ穴削り始めるわけではありませんので、ご安心を😀

リーマーをそっと当ててみて確認します。場合によっては、現状では穴埋め必要か否か...の確実な判断がその場で出来ない事もあります。上記の一番コストかかるケースが予想される場合(つまりギアペグ代+穴埋め&穴あけ代)、もしくは穴埋め不要の場合(ギアペグ代+工賃代)とそれぞれお伝えして、予算に問題なければ、お預かりして交換を行うことになります。


さて、これで終わり...たいのですが、ハーディングフェーレで交換を行う際の特別な注意点がまだあります...すいません、長くて😅でも大切な事なので、いつも口頭でも説明する内容をしっかりブログでも説明させてください🙇‍♂️では③に行きます(こんなに長くなるとは予想外 笑)



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